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終の棲家を探すための心構え
大阪老人ホーム・介護施設紹介センターで入居相談を担当しております「大塚」です。
ここまで,上岡榮信さんの著書「老人ホーム探し50の法則」から「法則50」を紹介させて
いただきました。ここからは最後のまとめとして,「終の棲家を探すための心構え」をご紹
介していきます。
終の棲家を求めて
世界中の高齢者の多くが,最期のときを自宅で過ごしたいと願っています。日本でも昔から
「最期は畳の上で死にたい」という表現がありました。今は畳敷きの和室がない住宅が増え
ていて,表現としては古くなってしまいましたが,いずれにしろ「自宅で落ち着いた死を迎え
たい」という想いが込められています。自宅での大往生,いわゆる「ピンピンコロリ」(元気に
ピンピンしていたかと思うと,あっという間に苦しまずに逝く)が理想でしょう。
現実には,自宅で死ぬというささやかな願いもなかなか,かなわなくなっています。
日本ではほとんどの人(2010年で約8割)が病院のベッドで最期を迎えているのです。
高齢者施設を探す方のなかには,そこを「終の棲家」にしたいと思っている人がほとんどで
しょう。しかし「終の棲家」と信じて高齢者施設に入居しても,多くの施設が看取りを行って
いません。特に介護保険制度が始まってから開設された老人ホームにおいては,看取りや
お通夜,葬式などを行わず,重度の認知症を受け入れない傾向が強いようです。一部の
老人ホームには入居者やその家族,スタッフなどの満足度を追求するよりも,介護保険の
給付を受けることを優先して,最低基準をクリアしていれば良いと考えている印象があります。
一方,これまで私が見てきた北欧など人口2000万人以下の国では,高負担高福祉と呼ば
れる高齢者施策に基づいて,私たち日本人が驚き,感心し,あるいは羨ましいと感じるような
施設やサービスがたくさんあります。それを可能にしているのは人口の絶対数であったり,社
会の高齢化のスピードであったりと,日本と単純に比べることはできないかもしれませんが,そ
れでも税金,社会保障費のあり方を見ていると,高齢者社会における政府と国民との間の信
頼度には,大きな差があると感じます。
もちろん,現在の日本の高齢者福祉とその延長上にある高齢者ホーム,住宅,施設は,介護
保険の後押しもあり,高齢者施設の後進国に比べれば十分に評価できる面もあります。
しかし,個人個人の入居者や家族,そこで働く職員などを見ると,日本の高齢者住宅は決し
て世界に誇れるレベルとはいえません。
例えば,アメリカフロリダ州のウエストパームビーチに「マッキーンタワー」という施設があります。
ここでは,健常者,要支援者,重篤介護者が同じ建物に混在しながら,それぞれ別の入り口
を設けることで導線をうまく分けています。また,入居するときの条件,日常生活動作(ADL)は
どうであれ,認知症ケアも看取りもしっかりやっています。これがいわゆる「終の棲家」といえるの
ではないでしょうか。
高齢者施設を見始めたころは,重篤患者の姿を見て憂鬱な気持ちになることもありました。
特に悪質な老人ホームには義憤を感じ,運営やサービスが稚拙で未熟な老人ホームには失
望もしますが,最近では施設を見ても,もう憂鬱な気持ちにはなりません。それよりも,将来,
自分が暮らしてみたいホームや,頭が下がるほど見事な介護サービスを提供するホームに
出会う喜びの方が大きいからです。
私自身が入ってみたい,暮らしてみたいホーム,親族,親しい知人にも薦められるホームの
基準は,どのような状態の認知症でも受け入れてくれるホームであり,最期の看取りまでしっ
かりケアしてくれるホームです。看取りとなると,医師,看護師,ホームの施設長,ケアマネー
ジャー,ヘルパーのチームプレイが鍵となりますので,必然的に,組織としてもしっかりして
いるところしか対処できません。
改めて考えると,終の棲家とはいったいどういう場所なのでしょうか。ある一面では,最期の
時間を過ごす安住の地です。別の一面では,理想の死に方を実現できる場所でもあるのです。
人はそれぞれの生き方で暮らしていきます。その「生き方」の集大成が「逝き方」なのです。
「逝き方」として,命の終止符を打つのは誰なのでしょうか。抗うことのできない「自然」でしょう
か,それとも著しい進歩を遂げていく「医療」なのでしょうか。それとも「その人自身」なのでしょう
か。少なくとも,最期の「逝き方」を決めるのはその人自身だと思います。自ら決めた「逝き方」を
実践できる場所。 それが 「終の棲家」 なのです。
大阪の老人ホーム・高齢者住宅をお探しの方は遠慮なくお問い合わせください。
大阪老人ホーム・介護施設紹介センター
0120-788-334
shoukai.center@gmail.com
終の棲家を探すための心構え
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考えておくべき10の事柄
これまでに高齢者施設探しのお手伝いをするうちに,人はなるべく早い段階から自分の
死の準備を始めておくべきだと気付きました。理解力や選択力,判断力,決断力が十分
なときに,「逝き方」を考え,検討し,選択,決断,準備しておく必要があります。
遅くとも,高齢者施設に入ることが決まったら,その後の30~40年の人生を見据えて,
次の10の事柄について,充分に検討し,考えをまとめたり,実態を知ったり,方針を決め
たりしておくべきです。
(1) 生活 65歳から30年~35年間,何をして過ごすか
(2) 健康 健康の増進や維持の方針。 ”多病息災” で折り合いをつけて生きること
(3) 収入 退職後の収入,公的年金,利息,配当,家賃,補助金などの整理
(4) 法律関連 認知症と後見人制度,相続,遺言,尊厳死,生前契約,延命治療,献体
(5) 家族 家族関係の見直し,保証人,身元引受人をどうするか
(6) 資産(不動産を除く) 資産管理,信託,相続などの方針
(7) 不動産 管理,売却,相続などの方針
(8) 介護 在宅介護,施設介護,認知症ケア,終末期ケア,看取り,平穏死,自然死
(9) 医療 医療の限界と延命治療を元気なうちに家族と医師とともに考える。看取り
臓器移植,献体の方針
(10) 葬送 葬儀・納骨の方針
このなかでも,特に重要で,頭がクリアなうちに検討,準備すべきことが二つあります。
一つは(4)遺言などに関することです。自分が認知症になって判断が付かなくなった
ときのために,遺言をまとめ,後見人を指名しておいてください。
二つ目は(8)と(9)の看取りや延命処置について,自分はどうして欲しいのかを明らか
にしておくことです。QOD(クオリティ・オブ・デス。尊厳死,平穏死) のあり方も考慮
に入れて,自分がいかに臨終を迎えるかについて,方針を決めておくべきでしょう。
大阪の老人ホーム・高齢者住宅をお探しの方は遠慮なくお問い合わせください。
大阪老人ホーム・介護施設紹介センター
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終の棲家を探すための心構え
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老後のリスクは「長生き」 と 「認知症」
老人ホーム選びを始める前に,まず知っておいていただきたいことがあります。老後には
大きく二つのリスクがあることです。
一つは,あなたや家族が思っているより,あなたは長生きするかもしれないというリスク。
もう一つは認知症になるリスクです。
長生きするリスクとはどういうことでしょう。
みなさんは「平均寿命」のほかに,「健康寿命」と「平均余命」という目安があることをご存じ
でしょうか。平均寿命はゼロ歳児まで含めて計算した寿命です。一方,健康寿命とは,簡
単に言えば,日常生活に支障がない健康な期間のことです。平均余命とは,ある年齢に
達した人がこの後いくつまで生きていけるのかの指標です。
日本人女性の平均寿命は世界一で86.41歳,男性の平均寿命は79.94です。ただ,健
康に生活できる期間である健康寿命の平均は女性が73.62歳,男性が70.42歳になって
います。つまり,平均では女性はおよそ13年,男性は10年の間,不健康な生活が続くこ
とになります。
平均余命のデータを見ると,お年寄りが平均寿命よりも長生きする可能性が高いことがわか
ります。平均寿命というのはゼロ歳児の平均余命なのです。一方,いま70歳になった女性
の平均余命は19.45歳です。つまり,70歳の女性が平均的に今後何年生きるかというと,
平均寿命から70歳を差し引いた「16.41年」ではなく,「19.45年」になるといえるのです。
それを知ると,入居一時金の償却年数の根拠もわからなくなってくることでしょう (法則13で
解説しています) 。当然ながら,償却を終えても住み続ける高齢入居者がどんどん増えて
います。
自分は思ったより長生きすると考えて,施設を選ぶ際には長期に入居することを前提にし
てください。
もう一つのリスクである認知症になるかどうかは,誰にもわかりません。いずれ自分では物事
の判断が付かなくなるかもしれないと仮定して,身体も精神も健康なうちに,死ぬまでのプラ
ンを描いて下さい。
大阪の老人ホーム・高齢者住宅をお探しの方は遠慮なくお問い合わせください。
大阪老人ホーム・介護施設紹介センター
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終の棲家を探すための心構え
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いただきました。ここからは最後のまとめとして,「終の棲家を探すための心構え」をご紹
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― 高齢者施設とは,あの世に行く前にある「天国」と「地獄」-
これまでに1400以上の高齢者施設を見て,私はこのような感想を持つようになりました。
あの世に行く前に「天国」のような満ち足りた生活を送るのか,それとも「こんなはずじゃ
なかった」と後悔とともに「地獄」で最期のときを持つのか。もちろん,みなさんには「天国」
で過ごしていただきたいのです。そのために必要なノウハウを,50のエッセンスにまとめ
てお伝えしました。
これら50の法則をすべて実践したり,チェックしたりすることが,たいへんな作業であるこ
ともわかります。自ら入居する施設を探しておられる高齢の方にとっては,法則を実践する
にあたって判断に迷うことが出てくるかもしれません。法則のなかには,厳しすぎると思わ
れたものもあるでしょう。
我々,「大阪老人ホーム・介護施設紹介センター」では,これらの法則を実践に移せない
方々の老人ホーム選びを支援しています。選ぶ側の立場から様々なアドバイスをしていま
すので,お気軽にご相談ください。
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