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老人ホーム探し「50の法則46」
大阪老人ホーム・介護施設紹介センターで入居相談を担当しております「大塚」です。
本日は上岡榮信さんの著書「老人ホーム探し50の法則」から分析・決断の法則として
「法則46」を紹介させていただきます。
法則46:決算書の数字は判断の参考程度にとどめる
老人ホームを選ぶ基準で大切なのは,ケアとサービスの質です。ただ,安心して入居を
続けるという点では,無理のない黒字経営,財務の健全さを見過ごすことができません。
入居を真剣に検討する老人ホームに出会ったら,財務の体質をチェックする方法を考え
ましょう。
社会福祉法人,医療法人,財団法人などで財務諸表の閲覧ができる場合は,これを見
せてもらいましょう。自分で読めない場合は,知り合いの会計士,税理士などに見てもらう
のもいいでしょう。できれば直近3年分の決算書をチェックしたいところです。開設後3年
未満の老人ホームは,財務諸表だけでは判断が難しいといえます。
財務諸表が公表されていない場合は,単刀直入に財務の状況を知りたい旨を伝えて,
見せてもらえる資料があるか聞いてみましょう。財務諸表公開の義務がない法人でも,こ
うした要望にどのように対応するかがわかれば,それはそれで大きな収穫です。誠実な
対応や,率直で正直な説明があれば,評価していいと思います。
決算書などを提供してもらえなくても,健全な経営かどうかを推察できるデータがあります。
事業年数,入居率,職員の回転率(毎年の死亡,退去数),宣伝広告費,営業方法など
です。
入居率も経営を左右する最重要指標です。老人ホーム事業の成功は,まずオープン後
いかに早く満室にするかで決まります。満室までに要する期間は一概に言えませんが,大
まかな目安として介護専門型の老人ホームで2年から3年,健常者を受け入れる混合型の
場合は5~10年くらいが普通でしょう。100室を超える規模ですと,15年くらいかかった例
もあります。
不思議なことに,料金が割高で,サービスも劣り,立地が好ましくないようなホームでも開業
後2~3年でなぜか3割は埋まるのです。これは料金に無頓着で,地元に固執する高齢者
が意外と多く,サービスの基準にかかわらずに選ぶ利用者,家族がいることを示しています。
残念ながら,本人の意思や好み,ニーズを理解していない家族が,深い考えもなく,単に
近くにあったホームを選んだとしか思えないこともあります。
施設の損益分岐を考えると,健全な入居率は80~95%でしょう。一度,満室になっても,
死亡,退去,転居によって,毎年,必ずいくつかの空室が生じることが老人ホームの宿命
です。また,空室が出ればすぐに埋めたいと思うのが経営者です。しかし,待機者が列を
なしている施設以外は,すぐには埋まらず集客に苦労しています。
そもそも介護保険の給付があることから,日本では法人の大小に関係なく,普通の運営・
管理をしていれば,大きな赤字を抱えたり,負債が発生したりしないと思います。債務超
過という事態には,介護事業以外の不動産投資など,本業以外の要因があることも多い
のです。
ただ,決算資料だけでは読みきれないので,これだけで入居先を選ぶようなことはやめて
ください。粉飾していることもあり得るのです。また,法人格(株式会社,有限会社,NPO,
社会福祉法人,財団法人,医療法人など)や法人の大小,上場しているかどうか,系列,
多角化,副業,兼業,専業,各種協会,団体への加盟などの情報では,施設の良しあし
はわかりません。決算書のチェックは,入居を判断する上では,あくまで参考にとどめてく
ださい。
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大阪老人ホーム・介護施設紹介センター
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