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老人ホーム探し「50の法則37」

大阪老人ホーム・介護施設紹介センターで入居相談を担当しております「大塚」です。

本日は上岡榮信さんの著書「老人ホーム探し50の法則」から分析・決断の法則として
「法則37」を紹介させていただきます。

(前回から「分析・見学の法則」に入っています。)

 

法則37:入居者を大事にしているかをスタッフの離職状況で見抜く

 

老人ホーム選びでは,「スタッフがいきいきと働いているか」 という視点も重要なポイント

です。

老人ホームが入居者をどこまで大事にするかというのは,結局は経営トップや施設長の

考え次第です。老人ホームは介護保険の収入を主にしていますから,介護保険の給付

対象となるサービスが優先されるのは当然のこと。したがって,「それ以上のことはお金

にならないのでしたくない」 のも本音です。サービスをすればするほど,手間や人出が

必要になりますし,それだけコストもかかります。

介護保険適用外のサービスをできるだけ控えるのか,それとも,お金にはならないけれど

入居者が喜んでくれるのならやるのか。実のところ,その考え方の違いが良い老人ホーム

と悪い老人ホームの決定的な差になっているような気がします。

 

わかりやすいのは従業員の離職率です。介護保険適用のサービスしかやっていない老人

ホームほど,離職率は高いように感じます。その理由は,ヘルパーさんたちは,もともと賃

金が安くても 「お年寄りの世話が好きだから働いている」 人が多いからです。それをトップ

から 「余計なことをしないで介護保険で決められたサービスだけをしろ」 「勝手なことをして

自分だけいい子になるな」 と言われたら,どんなに頑張ろうと思っている人でも,働くやりが

いをなくしてしまいます。

また,スタッフがすぐ辞めてしまい,次から次に人が変わってしまうのであれば,入居者は

満足なサービスを受けられません。施設の運営にもどこか無理が生じるのです。

 

ある老人ホームでは,職員同士が 「サンクスカード」 というものを書いていて,ちょっとした

ことをお互いに褒め合う習慣をつけているそうです。これは,ホームの理念や運営方針が

表れた取り組みといえます。サンクスカードの枚数によって特別ボーナスが決まるのだとか。

だからというわけではないですが,サンクスカードを実施するようになって,介護の仕事に

プライドと責任を持つスタッフが増え,現場が明るくなり,スタッフ同士の連携も実施よりか

えってスムーズになったといいます。余談ですが,このホームでは,経営者自身が700名

いるスタッフ全員に誕生日カードを自筆で書き,小さなプレゼントを添えて送っているそう

です。入居者を大事にする行為を推奨し,さらにそれに報いるシステムを作っている老人

ホームは入居者の満足度も高くなります。

 

見学の際などには,「スタッフの離職率はどれくらいですか?」 と聞いてみましょう。ある程

度,ホームの実情が見えてきます。聞けるようなら離職の理由についても質問してみるとい

いでしょう。結婚や出産といったおめでたい離職もあることを考慮に入れてください。

離職率がはっきりしないこともありますので,重要事項説明書などで職員の勤続年数を確

認するのも一つの方法です。例えば,開設した時期から考えると,最長で25年間勤務する

大ベテランがいてもおかしくないのに,2~3年程度の勤務実績しかない人ばかり。こうなる

と,施設への対応に疑問符が付くことになります。

 

 

 

 

 

 

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