ブログ
認知症がある方はグループホームが向いているのか?(老人ホーム探しに関する相談の現場から)
「認知症がある場合は、グループホームを検討した方が良いのですか?」
相談を受ける中で、よくある質問です。
私どもの答えとしては、「入居者の性格による」です。
確かに、グループホームは認知症を患っておられる方に向け特化した施設です。
したがって、認知症の方に対する「向き合い方、接し方」については大変優れていると感じています。
しかし、そもそも入居される方が、グループホームに向かない性格である可能性もあります。
グループホームは、「グループ」と言うだけあって、「9名」を1つのグループ(ユニット)として、生活が進んで行きます。
そのため、やはり「一人の時間」が少なくなる傾向があります。
ご入居される方が、どちらかと言えば、以下のような性格の方。
「そっとしておいて欲しい」
「一人でいたい」
「イベントやレクレーションなどには参加したくない」
「集団行動が若いころから苦手だった」
この様なタイプや性格の方は、どちらかと言うとグループホームは向かないと思います。
老人ホームの入居相談をお受けした場合は、必ず、ご入居される方の「性格」をお聞きします。
時には、若いころの「職業」、「経歴」などもお聞きすることがあります。
その方の性格や属性に合った老人ホームをお探しすることが大切であり、入居後も施設に馴染みやすいと思います。
いくら、グループホームが認知症特化型の施設であるとしても、性格的に合わなければ入居する方にとっては、ただの苦痛でしかありません。
最初のご相談時に、心を開いて頂いて入居者さんに関する情報量を多く頂ければ、その情報量に比例して親和性の高い、老人ホームをお探しすることができる自信があります。
そういう意味では、相談を受けるこちらが、いかに「聞き出せる力」があるか?
その技量を求められていると思います。
「雑談」の中に真意があったり。
「身なり」や「自宅の状況」から、「性格」や「趣味」に関する仮説を立てたり。
経験に応じて、「聞く力」と「観察する力」の両方が付いてくるのでしょうか?
少しづつ相談に対する感受性が豊かになる様な気がします。
相談に応じる側にも「人間力」が必要と言うことになりますね。
その様な意味では、年齢とともに経験年数も上がりますので、あまり若手の相談員よりも、少しベテランの相談員の方がこの手の相談については、技量があるのかしれません。