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絶対に失敗しない有料老人ホームの選び方 ~第2章~

大阪老人ホーム・介護施設紹介センターで入居相談を担当しております「大塚」です。

本日は上岡榮信さんの著書「絶対に失敗しない有料老人ホームの選び方」第2章

「日本の高齢者の住まい方」から,ご紹介させていただきます。

 

~第2章~  日本の高齢者の住まい方

「住みたい場所はどこなのか決める」

 

ここまでで,有料老人ホームというのは本来,介護よりライフスタイルを楽しんでこそ,その

醍醐味を味わえる場所であるということが,何となくおわかりいただけたかと思います。もち

ろん,経済的には特別養護老人ホームなどの公的施設に入りたいが,入居待機者が何

百人という状態で,必要に迫られて有料老人ホームを選択する,という方もいらっしゃるで

しょうが,「自分らしい人生を,できる限り継続させるために入るのが有料老人ホーム」と考

えていただいていいと思います。

そこで資金計画を立てたら,第3ステップとして,入りたい有料老人ホームの「条件の優先

順位」をつけることをおすすめします。

 

先ほども述べましたが,不動産を処分してまで入居した場合,気に入らないからといって

別のホームを探して入居し直すということはあまり現実的ではありません。なぜなら3000万

円の入居一時金を払ったとしても,たいていの場合,頭取り(初期償却)といって,一時金の

15~30パーセントが入居と同時に償却されてしまいます。通常90日以内の退去であれば

クーリングオフが適用され,ほぼ全額戻ってきますが,1年後,2年後の退去となると,償却

年数に伴い返還金がどんどん少なくなります。1000万円,2000万円を捨てても出ていく

という人はごくわずかでしょう。

だからこそ「これだけは絶対に譲れない」というポイントを,立地,居室,食事,環境など,項

目ごとに具体的に挙げてみることが大切です。100パーセント満足することはありえないでし

ょうが,少なくとも,入居した後で「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも,資産の棚

卸ならぬ人生の棚卸をするつもりで,自分がどんな暮らしを望むのか,使い慣れた住まいを

移るにあたって,具体的な条件をリストアップしてみてください。

 

なかでもとくに重要な項目は,「ホームの立地条件」であると,私は思います。地域の選び方

としては,やはり自分が一番長い時間を過ごしたところがいいでしょう。「自分は東京生まれの

東京育ちだけれど,老後は暖かいところで暮らしたいからホームは九州の田舎で」と思っても

都会と違ってすぐ近い買い物に行けるような場所があるわけでもなく,施設の周辺も閑散とし

た感じを受けるでしょうし,何よりホームというのは一種の集団生活の場ですから,年をとって

いきなりなじみのない土地の人たちと暮らすというのは,いくら自分に社交性があっても (相手

にとっても受け入れにくい面があるということも含めて),なかなか難しいものがあると思います。

また子どもが近くにいない=「会いに来てくれる家族がいない」寂しさが,日増しに募ってくる

のではないでしょうか。

仕事の関係などで,何十年も暮らした人が,田舎に帰るケースも同じようなことがいえるでしょう。

長年都市の刺激を受けてきた人が,70歳を過ぎて田舎に戻っても順応できないケースが多い

のが現状です。田舎から出てきても都会の生活になじめず,都市生活者は「都市型」の有料

老人ホームを選ぶことをお薦めします。

 

その他,次のような希望に基づいて選択肢を絞ります。

▲いま住んでいるところ(地元)で暮らしたい。

▲子ども,兄弟,姉妹,親戚,友人の住んでいる近くで暮らしたい。

▲デパートや映画館が近くにあるところで暮らしたい。

▲駅から近いところで暮らしたい。

▲平地が多いところで暮らしたい。

▲空気がいいところ,緑が多いところで暮らしたい。

▲温暖なところがいいか,涼しいところがいいか。

▲具体的に,○○県○○市で暮らしたい。

 

以上のうち,「これだけは絶対に譲れない条件」を2~3決めて,それがクリアできたらよしとし

ましょう。すべての条件にこだわりすぎると,いいホームを見逃してしまったり,入居のタイミング

を逸したりしかねません。

同じように,居室であれば,「どうしても和室がいい」「部屋にもキッチンがほしい」「窓が自由に

開閉できないのはだめ」など,環境であれば,「ピアノを弾きたい」「タバコが吸いたい」「持病

に対応してもらえる医療機関が近くにあることが条件」など,自分が手放せない趣味・趣向や

健康状態とも照らし合わせながら,ホームでの自分の暮らし方をありありと思い浮かべることが

できれば,実際に見学する際もチェックがスムーズになり,予算の範囲内ではあっても,それ

なりにいまの理想に近いホームを引き寄せることができるでしょう。

 

 

 

 

 

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