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夜間の発熱、あなたならどうする?任意後見人(身元保証人)が支える「もしもの時」(身元保証人と任意後見人としての相談の現場から)
「熱が下がらない…夜になると熱が高くなって、一人でいるのが不安で…」
夜遅く、私たちが任意後見人(身元保証人)として支援している方から、不安そうな声で電話がかかってきました。数日前から体調が悪く、熱が下がらないとのこと。
このような夜間の急な体調不良は、誰でも心細くなるものです。ましてや高齢者や一人暮らしの方にとって、この不安は想像以上でしょう。今回は、そんな**「もしもの時」に任意後見人がどのような役割を果たせるのか**についてお話しします。
救急受診の壁を乗り越える
夜間や休日の時間外診療は、普段かかっているクリニックとは異なり、受診のハードルが高いと感じる方も少なくありません。特に高齢者や身元が不安定な方の場合、受け入れを渋られるケースも少なからずあります。
今回も、病院への電話では状況を詳しく説明し、診察の必要性を強く訴える必要がありました。ご本人がご自身で電話をしていたら、もしかしたら受診を諦めてしまっていたかもしれません。
私たちは、ご本人のこれまでの病歴やここ数日の状況を正確に伝えることで、スムーズな診察につなげることができました。このように、本人に代わって医療機関との連携を図ることも、任意後見人の重要な役割の一つです。
病院での付き添いと状況説明
無事に診察してもらえることになり、ご本人と一緒に病院へ。
医師からの問診では、緊張からか、ご本人の話がうまく伝わらない場面がありました。そこで私たちが、ご本人に代わってこれまでの経緯や症状を具体的に説明。医師も安心して診察を進めることができました。
今回は幸いにも命に関わるような病気ではなく、解熱剤を処方していただき帰宅しましたが、もしこれがもっと深刻な病気だったら、ご本人の不安は計り知れません。
財産管理だけじゃない、任意後見人(身元保証人)の存在意義
後見人の役割は、お金や契約のことだけだと思われがちです。しかし、今回の件を通じて、その役割は**「一人の人間」として相手に寄り添い、安心を提供すること**にあると改めて感じました。
体調が悪く不安な夜に、頼れる人(話せる人)がいるという安心感。
病院でのやり取りを代行し、適切な医療を受けられるようサポートすること。
これらは、財産管理や法的な手続きと同じくらい、ご本人の生活の質を守るために不可欠なことです。
任意後見人(身元保証人)は、法律を知り、お金の良心ある管理者である必要と同時に、ご本人の最も身近な伴走者です。私たちは、これからもご本人一人ひとりの生活に寄り添い、少しでも安心を提供していきたいと考えています。