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老人ホーム探し「50の法則39」

大阪老人ホーム・介護施設紹介センターで入居相談を担当しております「大塚」です。

本日は上岡榮信さんの著書「老人ホーム探し50の法則」から分析・決断の法則として
「法則39」を紹介させていただきます。

 

法則39:「トラブルがあったから悪い」 とは限らない

 

どの老人ホームでも,トラブルが生じた結果,入居者から訴えられる可能性があります。

居室で転倒,骨折してしまうケースや,風呂場でスタッフが支えきれず,滑ってケガを

したり,薬の種類を間違えてしまったり,目を離した隙に認知症の入居者がいなくなって

しまったり ・・・・・・。

インターネットの書き込みに 「あの老人ホームでは,事故で人が死んだらしい」 などの

コメントがあると,あまりいいイメージは持てないと思います。ただ,いくら安全管理体制

をつくっても事故が起こらない保証はなく,人間のやることですから100パーセント絶対

ということもありません。

むしろ,大事なポイントは,訴訟にまで発展した要因が,それまでの待遇や扱いにかな

りの不平不満が溜まっていた結果なのかどうかということでしょう。事故が起こったとき,

訴訟を起こしたくなるほどひどい対応をしたのかどうか。ホームの対応のまずさから訴訟

に発展したケースも多いのです。

 

例え老人ホーム側の落ち度で亡くなった方がいたとしても,日ごろ,誠心誠意尽くして

いるなかでの結果であれば訴訟にはならず,遺族も納得してくれることもあります。

また,訴えられたとしても,「モンスターファミリー」 と呼ばれる理不尽なクレームをつけ

る人もいるので,ホームに同情するケースもないわけではありません。

悪いうわさを真に受ける前に,施設長から直接,リスクマネジメントについて話を聞いて

みるのが一番です。

 

私が施設長から聞いた苦労話のなかには,例えば,徘徊の激しい入居者がホームから

出て行ってしまい,警察と一緒に一晩中探したけれど見つからず,翌日冷たくなって発

見されたというケースもあります。また,時々あるのは,薬を間違えて渡してしまい,救急

車で運ばれたという話です。

 

反対に,施設長の口からトラブルに関する話が一つも出てないのは,かえっておかしい

ぐらいです。初めての見学でまさかそこまで話してはくれないでしょうが,2度・3度と通い

体験入居までするようになれば,相手もこちらを信用して話してくれるはずです。

「事故は起きましたが,おかげさまで大きいトラブルには至りませんでした」と直接聞けば

自分の耳を信用することができます。大切なのは,事故が起きたときに施設と入居者の

関係が良好であったかどうかということです。

もちろん,老人ホームは入居者全員に対して同じように接しているつもりでも,すべての

人が満足することなんてあり得ません。私がAランクと評価した老人ホームの施設長です

ら,「私どもがどう頑張っても喜んでいただけるのは95%まで。残りの5%の方々には満

足していただけません」 と語っており,それは本当のことだろうと思います。

なにより,入居を決める前に施設長とこうした対話の時間を持つことに大きな意味があり

ます。まずは,面談に応じてくれる相手(信頼関係を築ける相手) であることを確認して

ください。そして,タイミングを見て,「これまで苦労されたことはありませんか?」 と聞いて

みてください。落ち度や欠点を聞くのが目的ではありません。彼らの話から,入居者への

誠意や介護理念・哲学といったものが透けて見えてくるはずです。

 

 

 

 

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